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金融庁、ひろゆき氏起用の動画を取り下げ

 金融庁は、ひろゆき氏を起用していた投資教育動画の公開を取り下げていた。7日、鈴木俊一財務相兼金融担当相がArc Timesの質問に対して明らかにした。鈴木氏は当初、公開を継続する判断を示していたが、批判を受けて方針を大きく転換した。金融庁の広報の刷新は、鈴木大臣本人の指示によるものだ。金融庁による、ひろゆき氏の動画取り下げを受け、同氏を重用してきた自治体やメディアの姿勢が今後問われることになる。

By 尾形聡彦 Ogata, Toshihiko / Arc Times 編集長

鈴木俊一 財務相兼金融担当相 Suzuki, Shunichi Japanese Finance minister ©️Arc Times
鈴木俊一 財務相兼金融担当相 Suzuki, Shunichi Japanese Finance minister ©️Arc Times

鈴木大臣 金融庁の広報活動を「大きく転換した」

鈴木俊一財務相兼金融担当大臣は7日の閣議後記者会見で、ひろゆき氏を起用した金融庁の投資教育動画について、取り下げたことを明らかにした。鈴木氏は、昨年11月に金融所得倍増プランが取りまとめられ、年末には少額投資非課税制度(NISA)の拡充が決まるなかで、金融教育が大きな節目を迎えていると説明。それに伴って金融庁の広報を「大きく転換した。大きく作り直していく」と語り、ひろゆき氏の動画の公開をやめたことを明かした。

金融庁は昨年、ひろゆき氏を起用し、NISAの利用を推奨する動画を作成して公開した。ひろゆき氏はこの動画の中で、NISAにはほとんどリスクがない、という趣旨の発言をしていた。一方で、ひろゆき氏は、損害賠償を裁判所から命じられたことに伴う30億円超の債務について、踏み倒していることを自らの動画やテレビなどで公言している。Arc Timesは昨年10月と11月、鈴木大臣に対し、「ひろゆき氏が『レッツ踏み倒し』などと公言し、債務の踏み倒しを視聴者に推奨している。債務を履行するという経済活動の根本を、崩すことを推奨する人物を、金融庁が起用するのは不適切ではないのか」と質問していた。これに対し、鈴木氏は「普通の一般常識として、お借りしたものをお返しするのは当たり前のこと」「私の価値観とは全く違う」と述べる一方で、
動画の公開については「より良い広報ができるよう不断の見直しを続ける」とするだけで、取り下げない考えを示していた。

鈴木氏は7日の会見で、Arc Timesの質問に対し、「金融庁自身の広報活動は重要だ。そういう観点で、先ほど申し上げた大きな節目を迎えているので、それを踏まえ、大きく転換した。大きく作り直していこうと、こういうことで今進んでいると理解している」と説明。刷新に伴って、ひろゆき氏の動画の公開をやめたことを明らかにした。鈴木大臣は、金融広報の刷新について、自ら指示したことも明かした。

https://youtu.be/ircMbzQULS8

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